せこ歯科ブログ
矯正のセミナーに行ってきました

2月14日、東京で矯正のセミナーに参加してきました。
今回も先生方と症例検討を行い、より良い矯正治療とは?について話し合いました。
また、講義ではお口の働きについて学びました。
お口の働きと聞くと、食べることを真っ先に思い浮かべる方が多いと思います。
食べるということは、栄養を摂るという生きていくうえでかけがえのない大切なことです。
また、「食べることが楽しみなんです」という方も少なくないように、人生においても大切なことです。
加えて、会話をする・気持ちを表現するために表情を作るといったコミュニケーションをとる上でも重要な役割を担っています。
さらに、よく噛むことは脳の活性によい働きをもたらすため、よく噛んで食べましょうということは昔からよく言われていたことだと思います。
例えば、お口の働きが悪くなるとどうなるのでしょうか?
よく言われていることが、よく噛めないことにより栄養がしっかりとれないということです。よく噛まないと唾液がたくさん出ません。そうすると、食事はおいしく感じられませんし、胃腸にも負担がかかってしまい、健康な体を維持していくことができません。
健康な体を維持していくためには、まずはよく噛むことが必要になってきます。しかし、現代人は忙しい・歯並びが悪い、そういったことによりよく噛むことが難しくなっているのかもしれません。
普段の生活においても歯並びを悪くしてしまう行動というものが色々とあります。その一例に頬杖や片方を向いて寝るといったことがあります。
頬杖をつくことで、顔の片側に力が加わり歯並びが悪くなってしまします。そのことで、かみ合わせが悪くなり、効率よく噛むことができなくなってしまう可能性があります。
頬杖などはついついやってしまいがちな小さな行動ですが、この小さな行動が残念な結果を招いてしまうことになりかねますので、ご自分の行動を一度振り返ってみてはいかがでしょうか?
田岡 則子
明石矯正研修会


1月16・17日で明石矯正研修会に行ってきました。
歯列矯正の矯正装置といわれると、皆さんはどんなものを想像されますか?
おそらく、今回の写真でのせてあるような、それぞれの歯にブラケットという装置をつけて、
ワイヤーを通してあるものを思い浮かべるかと思います。
これはマルチブラケットシステムという矯正装置で、一般的に最も多く行われている歯列矯正の方法です。明石矯正研修会のメインとなる内容も、このマルチブラケットシステムによる歯列矯正です。
今回は、このマルチブラケットによる矯正治療についてお伝えしたいと思います。
この装置の特徴は、歯をワイヤーで連結することで3次元的に歯を移動させることのできます。通常は永久歯の歯並び治療に用いる装置なので、永久歯が生えそろうおおよそ12~13才以上が対象に行なうものになります、
実際の治療では、歯一本一本に歯科専用の接着材でブラケットといわれる装置を張り付けます。そしてチタンやステンレス製の柔軟性の高いワイヤーをブラケットに通してくくりつけることで、ワイヤのカーブに沿って歯を動かしていくことができます。
矯正のセミナーへ行ってきました

1月17日、東京で矯正のセミナーに参加してきました。
今回、人類学から紐解く狭窄歯列と題されて現代人に多い乱杭歯の原因や対策についてお話をしていただきました。
まず、アジア人の特徴として、特別な環境(シベリア)に適応するため顔は平べったく目の周りに脂肪がつき、一重のまぶたがあげられます。これはシベリアという寒いところで熱を放散させないためにこの様な顔つきになりました。
その顔つきを引き継ぐ弥生人と元々いた縄文人が合わさって私達の祖先の顔つきができました。その後環境に対応しながら現代人の顔つきが出来上がってきています。
大昔、私達の祖先は固いものを食べていました。よく噛まないと食べられないものばかりなので、顎の骨はしっかり発達していました。
しかし、文明が発達し柔らかい食べ物がで始めてから、顎はどんどん小さくなっていきました。江戸時代、庶民の顎の骨はまだまだしっかり発達していますが、殿様クラスになってくると普段から柔らかい食べ物を食べるため、明らかに顎が小さくなっています。
因みに私達現代人はそれより小さい顎になってしまっている方が多くいらっしゃいます。これは、江戸時代の殿様よりも柔らかいいい食べ物を食べていい生活を送っているということです。
文明が発達したことによって、とても便利な生活を送れるようになりましたが、その分歯並びについては悪い環境になってしまっているのかもしれません。
また、100年後の顔つきを予想したものでは、顎は今より小さくなり、三角顎の長い顔で鼻は高くなると予想されています。ぱっと見現代にうける見た目になりますが、より歯並びは悪くなると考えられています。
このままではいけないので、普段から良く噛む生活を心がけていくことが必要です。ここで大切になってくるのが「まえがみ」です。「前髪」ではありません、「前噛み」です。
前歯を使って食べ物を切り、奥歯ですり潰すという行動が顎を成長させる重要なポイントになります。なるべく食べ物は大きく切ってそれぞれの歯で切ってもらうようにしましょう。食事は毎日3度行うことです。毎日続けることが大切で、特に小さい頃からそのような行動をとることが将来よい歯並びを得られる可能性が大きくなりますので、親御さん方少し食事に注意してみてはいかがでしょうか。
田岡 則子
明石矯正研修会

12月20日 明石へ矯正のセミナーに行ってきました。
今回のセミナーの内容は、『機能的矯正装置』についてでした。
普通の取り外し式の矯正装置は、装置に組み込まれているバネやスクリューを調整することによって、歯に矯正力を加えて歯を動かしていきます。
それに対して機能的矯正装置の作用は、装置を付けている間に加わる歯を噛み合わせる力や舌の力によって、矯正力を発揮する装置になります。
機能的矯正装置と普通の取り外し式の矯正装置には、作用の仕方で大きな違いがあります。
その違いを簡単に言うと、
取り外し式の装置は、歯を倒したり起こしたりして、歯を傾斜させて動かしたり、歯列の幅を広げていくことができます。(ケースによって顎の骨を広げていくものもあります。)
それに対して、
機能的矯正装置は、歯にも作用しますが、大きく異なる点は顎の骨の発育を促してくれるように作用するというところです。
例えば、近年あまり硬い食べ物を食べる機会が減ってきていることからで、子供の歯列や顎の骨は小さくなっていると言われています。そのような場合であっても、まだ成長期と判断できるお子様であれば、機能的矯正装置を用いることで、下顎の成長を前方に成長させることができます。
しかし、逆に言えば成長期を終えてしまうと、顎の成長を促したりまたは抑えたりすることは困難になってくるので、機能的矯正装置の適応外になるため、使えなくなります。
つまり、限られた時期でしか用いることのできない装置ではあるのですが、顎の骨の成長をコントロールできる時期に用いることで、
骨格的歯列不正(顎の形態や大きさにずれがあり生じている歯列不正)を未然に防いでいくことができる、成長期のお子様にはかなり有効的な矯正装置です。
子供の成長は、個人差がかなり大きいのですが、
一般的に女の子の方が成長のスパートは早く11~12才、
男の子では12~13才くらいなので、できればその時期には機能的矯正装置を作用させて
いくべきかとは思います。
歯列矯正は、治療の開始時期によって、経過もゴールも大きく変化しますので、
何か疑問があれば些細なことでもいいので聞いてくださいね。
福田 泰久
明石矯正研修会


明石の矯正セミナーも、小児の矯正症例を終えて、成人矯正の症例に移ってきました。
矯正を行う際に、
・歯列全体を矯正する『全顎矯正』 と、
・一部分の矯正を行う『部分矯正(MTM)』 に区分されます。
歯科矯正と行っても、すべてのケースで全顎的な矯正が必要ではなく、
・前歯の隙間が開いていて、見た目が気になる
・奥歯が横に倒れていて、ブラッシングがしにくい
などといった場合には、短期間で部分矯正で改善をすることが可能です。
全体のバランスを考慮すると、全顎矯正の方が良いと考えられるケースもありますが、
すべての歯列矯正が、長期の治療が必要なわけではありません。
もし、歯並びで気になることがありましたら、年齢や歯列の状態に応じて、
最善の治療を選択して、お応えさせて頂きます。
福田 泰久