せこ歯科ブログ
歯周再生療法マスターコース 第4回

歯科医師の前田です。
先日歯周組織再生療法マスターコース(IPRT)の第4回目に参加してきました。今回で計8日間の受講が終わりになりますので張り切って参加してきました。今回は根面被覆術のよりアドバンスな内容や世界的なトレンドについて、またそれ以外にはインプラント周囲炎についての考え方、エンドペリオ病変(歯周病と根の炎症)の関連性や治療についての講義もありましたので今回も気合を入れて参加してきました。
インプラント治療はインプラント体を骨に埋め込み被せ物を作っていきます。そのため周りの歯茎や骨に炎症が起こってしまうと、インプラントが次第に機能を果たせなくなります。また天然歯に比べると一度炎症が起こると急激に進行しやすい特徴があります。そのために定期的なメンテナンスで炎症だ生じていないかをしっかりとチェックしながらメンテナンスを継続する必要があります。そしてインプラント周囲炎が生じた場合の確立した治療法は残念ながらまだありません。セミナーでは今現在行われている様々なインプラント周囲炎に対する治療法に対して実際の臨床例を交えながらもあくまで論文ベースで評価をしていきました。様々な症例を通じて、なぜこの治療法をセレクトしたかも細かくレクチャーしていだいたので、普段の臨床にも取り入れてやすいとてもためになる講義でした。
そして次にエンドーペリオ病変。歯周病変と根尖病変は非常密接に関連しており、同時に進行が進んだ場合どのように治療していくのか非常に悩ましい所になります。今回も多くの論文や症例を提示してもらいながらこのパターンはこのアプローチでと様々なレクチャーをしてもらいました。歯周病治療から行うのか、根の治療を先に行うのかが永遠のテーマになりますが、いろんなパターンに応じて治療法を分かりやすく提案してもらったので、自分の診断能力が格段と向上しました。
今回の合計8日間にわたるセミナーを通じて、歯周組織再生療法を始めとして、歯周疾患における様々な症例への非常に高度なアプローチを沢山学ぶことが出来ました。講習会で学ばせて貰った事を少しでも実際の臨床に活かしていけるようこれからもスキルアップに努めていきます。