2025年09月02日
マイクロスコープを用いた感染根管治療の講習
せこ歯科クリニックの福田です。
先週末、福岡の辻本デンタルクリニックで開催された「マイクロスコープを使った感染根管治療」のセミナーに参加しました。2日間という限られた時間でしたが、実際の治療に役立つ内容がぎっしり詰まっていて、非常に有意義でした。
根管治療は、虫歯が神経にまで進行したり、根の先に炎症が起きたりした際に行う治療で、患者さんにとって非常に重要な処置です。しかし、従来の治療法では、肉眼やルーペを使って行うため、細かい部分が見えづらく、経験や勘に頼る場面が多いのが現状です。
マイクロスコープを使用することで、根管内部を最大20倍以上に拡大し、細かい部分まで明確に見ることができます。例えば、肉眼では見逃しがちな根管内の亀裂や側枝、破折線、さらには異物の残存などが確実に捉えられるようになります。これにより、治療の精度が大幅に向上するため、非常に有効なツールです。
セミナーでは、実際にマイクロスコープを使用した治療を体験し、「治療したはずなのに痛みが取れない」や「歯の奥に違和感があるけど原因がわからない」といった症例にどう対応するかを学びました。こうした症例では、目では確認できない場所に細菌が残っていたり、根管が見逃されていたりすることが多いです。従来の手法やレントゲンだけでは診断が難しいこともありますが、マイクロスコープを使用することで、それらの「見えない原因」を明確に確認することができ、治療方針もより的確に立てられます。
具体的には、根管の途中で枝分かれした副根管が残っていたり、根管内に微細な亀裂が見つかったりすることがわかります。こうした問題点を早期に発見することで、治療を確実に進めることができ、患者さんの症状改善に繋がる可能性が高まります。セミナーでは、こうした実際の症例を通じて、マイクロスコープの有効性をしっかり学び、すぐに臨床で実践できる内容でした。
今後は、当院でもマイクロスコープを積極的に活用し、さらに精密な治療を提供していく予定です。「見えること」が治療の精度に直結し、患者さんにとっても安心感を与えることができると実感しました。特に、
• 以前根管治療を受けたが痛みが続いている
• 歯の奥に違和感があるが原因がわからない
• 抜歯を勧められたが、できるだけ歯を残したい
このような症状に悩んでいる方には、マイクロスコープを使用した治療が役立つ可能性があります。
当院では、マイクロスコープを使用した精密な診断と治療を提供しており、患者さん一人ひとりに合わせた安全で確実な治療を行っています。気になることがあれば、せこ歯科クリニックにご相談ください。
2日間という短い期間でしたが、このセミナーで学んだ知識と技術は、今後の診療に大いに活かせると感じています。日々の診療に新しいアプローチを取り入れ、患者さんにとって最良の選択肢を提供できるよう、今後も努力していきます。
